2001年、2月の健康教室
 

 
 
骨粗鬆症
 
1. 骨粗鬆症とは? 骨粗鬆症とは骨が粗くなり,大根に鬆(す)が入ったような状態になった病気です。つまり,骨の中のカルシウム量(骨量)が減少し骨がもろくなり,ちょっとしたことでも骨折しやすくなってしまう病気です。

 
2. 現状 
 
 骨粗鬆症になると骨折の危険性があります。寝たきり老人の5人に1人は骨折が原因なのです!
 
3. 骨粗鬆症の症状
病気の初期は,あまり症状がないので気がつかないことが多いですが,症状が進行すると,次第に背中や腰の骨がつぶれ,身長が低くなり,さらに背中や腰が丸くなってしまい,骨折による腰や背中の激痛などが現れます。
 
4. 骨量の変化
 
   
 
 骨量は20歳ごろまで増加し,中高年期になると次第に減少します。ですから若い時期に骨にしっかりカルシウムを蓄えて最大骨量をできるだけ高めておくことが重要です。この大事な時期の若者の誤ったダイエットは大変危険なのです。
 また,女性はもともと男性より骨量が少ないのに加え,閉経後に女性ホルモンが減少することにより骨のカルシウムがいっきに減ってしまうので要注意です。60歳代の女性の半数,70歳代の女性の約6割が骨粗鬆症で骨折しやすい状態にあります。
 
5. 検査
40歳を越えたら定期的に骨量の測定を受けることをお勧めします。
骨粗鬆症かどうかは骨量を測定して判定します。当院ではMD法という方法で骨量測定を行っております。手の骨の写真をとるだけで簡単に測定できます。
 
6. 骨粗鬆症の予防
 食事:
1カルシウム:骨の材料ですのでしっかりとりましょう!骨粗鬆症予防のため必要な1日必要量は800mgです。
乳製品,小魚,大豆,青菜,海草,カルシウム強化食品
2ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける。1日必要量は100単位です。魚
3ビタミンK:納豆や緑黄色野菜など
4マグネシウム:1日必要量300mg。海草
5アルコールは控えめに:飲みすぎはカルシウムの吸収が悪くなります。
 運動:
*骨を丈夫に保つためには自分の体力レベルにあった適度な運動を続けることが大切です。30分から1時間,週に3回以上行って下さい。
*骨を守る体操
 日光浴:
日光浴をすると皮下脂肪でビタミンDがつくられます。日焼けするほどの日光浴は必要ありません。
 
7. 転倒予防
室内での工夫: 段差の少ないバリアフリーにする
階段などにはすべり止めをつける
浴室などには手すりをつける
部屋はすっきりかたずけコードなどにつまずかないように
足元は明るく照らす
外出時の注意: すべりにくい靴をはく
動きやすい服装
悪天候時の外出をさける
両手に荷物を持たない
 
8. 治療
 

 
骨は,骨を削る骨溶解と骨を埋める骨形成で常に新しい骨に生まれ変わっています。これを骨の新陳代謝(リモデリング)といいます。骨粗鬆症では骨が削られる量(骨溶解)が新しい骨を作る量(骨形成)を上回っています。  
 
 治療薬には骨形成を助けるタイプと骨溶解を抑えるタイプがあります。
骨形成を高める薬: ビタミンD製剤
カルシウム製剤
ビタミンK2製剤(グラケー)
骨溶解を抑える薬: ビスフォスフォネート(ダイドロネル)
女性ホルモン
カルシトニン
 
 
 
 


 
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