2001年、1月の健康教室
 

 
 
インフルエンザ
 
 
1. インフルエンザとかぜの違いは?
インフルエンザはインフルエンザウイルスにより引き起こされる病気で,普通のかぜに比べ症状が重く,合併症を起す危険性も高いです。

2. インフルエンザウイルスの型
A型:最も重い症状をおこします。A香港型とAソ連型が代表ですが,
   A香港型の方が症状が重いです。大流行を起すことがあります。
B型:症状はA型に似ていますがA型より軽いです。小規模な流行を起します。
C型:かぜに似た軽い症状を起します。流行しません。

 A型,B型インフルエンザウイルスは毎年少しずつ変化します。そうなるとウイルスをやっつける働きをする「抗体」が役に立たなくなり元の型のウイルスに感染した経験があっても,新しいタイプに感染すれば発病の恐れがあります。
 さらにA型ウイルスは約10年ごとに大きく変化し,新種のウイルスとなって生まれ変わります。こうなると,それまでの抗体は全くたちうちできなくなり爆発的な流行を起すことがあります。

3. 20世紀のインフルエンザの世界的流行
*1918年 スペインかぜ:全世界で2千万人以上が,日本では38万人が死亡
*1957年 アジアかぜ :日本では3万人が死亡
*1968年 ホンコンかぜ:日本では1万7千人が死亡
  インフルエンザが流行するのは冬です。流行はたいてい4〜6週間続きます。
4. どんなふうに感染するのか
直接的接触:感染している人の咳やくしゃみでまき散らさせたウイルスを吸い込む
間接的接触:感染している人が触ったものや食器などにウイルスがくっついていて
      それに触ってうつる
インフルエンザに感染した人は発症してから1週間は他人にうつす恐れがあります。

5. インフルエンザの症状
体がゾクゾクして38度以上の高熱がでます。     咳
節々の痛み,筋肉痛             →  くしゃみ・鼻水・鼻づまり
全身の強い倦怠感                 のど痛

6. インフルエンザの合併症
インフルエンザの最も恐ろしいのは合併症です。長期化したり,症状がインフルエンザにしてはきつすぎるという時には合併症を起こしている可能性があります。すぐに受診しましょう!
  肺炎:最も危険な合併症でお年寄りは死ぬことがあります
  脳炎:解熱剤の乱用で脳に後遺症を起こすことがあります。特に乳幼児は注意

7. インフルエンザワクチンについて
*殺したウイルスを少量だけ注射することで,発病せずに,体ではそのウイルスに対する抗体を作り出しインフルエンザに戦える免疫をつくることができます。
*インフルエンザウイルスは毎年少しずつ性質を変えてきますので,毎年次に流行するタイプを予測し,ワクチンにするウイルスの種類と組み合わせを考え作られます。
*ワクチンを接種してから免疫ができるのに2週間かかります。
*ワクチンの効き目は1シーズンですので,毎年受ける必要があります。
*ワクチンを受けてもインフルエンザにかかってしまうことはありますが,受けなかった場合に比べはるかに軽くすみます。
*ワクチンには副作用が起こることがありますが極めてまれですし,重篤なものはあまりなく,もっとも安全な予防接種の1つです。

8. ワクチンを受けた方が良い人
65才以上の老人・心臓病・肺の病気・糖尿病・慢性の腎臓病・抵抗力の弱い人
以上の人はインフルエンザにかかると重症化し死亡することもあるのでワクチンをおすすめします。
他に特殊な職業(病院勤務・老人施設職員など)の人も迷惑をかけないために必要です。

9. うつらないために
*流行時にはマスクをして外出する。感染した人に近寄らない。
*帰ってきたらうがいと手洗いをする。
*乾燥した空気は危険。暖房時には加湿しましょう。
*健康的な生活を送りましょう。

10. 感染してしまったら
*人にウイルスをまき散らさないよう,なるべく外出しない。
*水分をしっかりとりゆっくり休む
*症状がひどかったり長引いてたらすぐ受診すること

11. 治療法
*対症療法
*アマンタジン:もともとパーキンソン病の薬。A型にしか効かない。副作用多い。
*ザナミビル:A型にもB型にも効く注目の薬。吸入薬。来年発売予定。

 
 
 
 


 
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